不動産の所有者が死亡した場合、当該不動産は民法の規定によって一定の親族に相続されます。

不動産を相続した者は、自分が当該不動産を相続した事を公示するために『所有権移転登記』と言う名義変更の申請します。

不動産を相続したとしても、相続を原因とする『所有権移転登記』は必ずしも申請する必要はありません。

相続による『所有権移転登記』を申請せずに名義を故人のままにしておいても、法律上は当該不動産の所有権は相続人に移転しているのです。


ただし、最初の相続(一次相続)による所有権移転登記が済んでいない状態で、さらに次の相続人が死亡(二次相続)した場合、その相続人の配偶者や子供がさらに不動産を相続することになりますので、当初よりも相続関係が複雑になります。

相続関係が複雑になれば、相続による『所有権移転登記』のための手続も複雑化します。
相続登記をしないで放置しているうちに相続人が何十人にも増えてしまい、遺産分割協議がまとまらず、 結局相続登記を諦めてしまったというのはよく聞く話です。

また、一つの不動産に複数の相続人の権利が及ぶような事態にあっては当該不動産を売却したり、担保に入れてお金を借りたりする時に相続人の人数分の了解を得る必要がありますので、現実には不動産の利用が難しくなってしまうと言っても過言ではありません。


また、仮に何十人もの相続人全員の協力を得ることができ、相続登記を完了できたとしても、 登記の報酬は非常に高額になってしまうでしょう。


以上より、相続による所有権移転登記は必須ではないにしても、早く済ませておく必要がある事がお分かりいただけると思います。

不動産の売買による所有者の変更があった場合

不動産の売買や贈与があった場合、『所有権移転登記』と言う不動産登記が必要となります。

『所有権移転登記』とは、家や土地の所有者が変更される時に行う登記の事で、不動産の売買契約成立後に手続きが必要となります。
不動産の売買における所有権移転登記に必要なものは下記の通りです。

  • 1.売主の不動産の権利証もしくは登記識別情報
  • 2.売主の印鑑証明(3ヶ月以内のもの)
  • 3.買主の住民票
  • 4.委任状
  • 5.評価証明書

不動産の贈与により所有権の変更があった場合

不動産を譲り受けた場合、贈与者から受贈者への名義変更のために 『所有権移転登記』が必要です。

不動産の贈与における『所有権移転登記』に必要なものは下記の通りです。

  • 1.贈与する方の不動産の権利証もしくは登記識別情報
  • 2.贈与する方の印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)
  • 3.受け取る方の住民票
  • 4.委任状
  • 5.評価証明書

※その他、司法書士への委任状や、免許証などの身分証明書も必要になります。

登記の費用については、贈与される土地と建物の固定資産税評価額に対して一定の税率の登録免許税と司法書士の手数料(報酬)がかかります。
登録免許税とは、登記をするために必要な税金で、贈与の場合の税率は原則として、土地建物の固定資産税評価額の2%です。
登録免許税などの費用、手数料(報酬)については、お気軽に司法書士にお尋ねください。


住宅ローンなど金融機関と金銭消費賃貸契約を結ぶ場合、不動産を担保とした抵当権設定登記の申請が必要となります。

抵当権設定登記は権利の登記であるため、必ず行わなければならないという訳ではありませんが、抵当権設定登記がされていない場合、後に融資した債権者が登記を行うと初めに融資した債権者より優先順位が上になってしまうため、抵当権設定登記が必要となります。
担保設定における抵当権設定登記に必要なもの

  • 1.融資を受ける人の不動産の権利書もしくは登記識別情報
  • 2.融資を受ける人の印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)
  • 3.委任状

ローンを完済しても抵当権は自動的に消えません

抵当権抹消登記の手続きを金融機関が交付する抵当権の抹消のための書類によって行うことが必要です。
抵当権抹消登記に必要なもの

  • 1.抵当権設定登記を行った時の登記済証もしくは登記識別情報
  • 2.抵当権解除証書
  • 3.資格証明書
  • 4.委任状

書類には有効期限があるものもある為、金融機関から書類を受け取ったら速やかに抹消登記を行いましょう。

もしも、抵当権が残っている不動産の売買等の場合に代金を支払う際には、その抵当権を確実に消すことができること(消す手続きに必要な書類も揃っていること)を司法書士が確認します。

万が一、書類に不備がある場合には取引きの延期や、代金支払い方法の次善策などをアドバイスもします。


ご依頼される土地に存在する境界標や、工作物(建物やブロック塀、電柱や道路等)を測量して、現況の面積を計測したり、平面図を作成する測量です。

境界確定測量と異なり、隣接土地所有者や市町村等との立会いが不要なので期間も短く費用も安価でご提供できます。
自分の土地が大体、何坪(何平方メートル)か知りたい場合等にお勧め致しますが、正確に隣地との境界をはっきりさせるには境界確定測量が必要となります。

作業の流れ

  • 【受 託】
  • 事前確認(境界確定測量との違いを確認致します)
  • 【資料調査】
  • 法務局、市役所、官公署での資料収集
  • 【現場調査】
  • 調査資料をもとに現況調査・測量をおこない物理的状況を確認
  • 【測 量】
  • 現地においてポイントを定め各種測量をおこないます
  • 【成果のまとめ】
  • お客様にお渡しする測量図や資料をまとめます
  • 【成果品等の引渡し】
  • お客様に成果品等をお渡し致します

作業日数

現況測量の場合は隣地立会い、境界確定の作業がありませんので通常5~7日の日数を頂いております。

土地分筆登記とは

一筆の土地を、二筆またはそれ以上の単位に分ける登記です。
※土地の個数は「筆」という単位で表します。

ただし外見上、一区画の土地でも数筆の土地からなる場合もありますし、 逆に一筆の土地であっても外見上、数区画に分けられている場合もあります。

不動産登記法が改正された事により、登記簿に記載された地積と実際に測量をした面積との誤差が一定以上の場合、 土地分筆登記と併せて登記簿地積の誤りを是正する登記(土地地積更正登記)も申請しなくてはならなくなりました。
土地分筆登記を申請するには分筆する前の土地全体を測り、関係隣接者様と土地境界の確認をした後に登記申請をすることとなります。
(このような測量を境界確定測量と言います。)

土地分筆登記申請の際に必要な書類

登記申請委任状
隣地土地所有者と土地境界を確認したことを証する書面(境界確認書又は筆界確認書)
市町村と官民境界について確認したことを証する書面(道路境界確定証明書など)
地積測量図 土地家屋調査士が境界調査、測量をして作成

※その他、上記書類以外のもの(例えば、相続関係の書類等)をご用意していただく事があります。


土地合筆登記とは

数個の土地(登記上、数筆に分割されている土地)を合わせて一つの土地にする登記です。

つまり、2つ以上の登記簿を1つにする事です。

主に不必要に地番が分かれている場合の整理に使います。
具体的には2筆以上の土地を売却する事を検討した時に売却後の土地利用を検討した時、合筆しないまま分筆登記を行うと、筆数が増えるばかりでなく、管理上好ましくない時に行います。

土地合筆登記申請の際に必要な書類

登記済権利証(登記識別情報)
合筆する土地の権利証になります。
印鑑証明書
証明書発行後3ヶ月以内のものに限ります
委任状
こちらでご用意しますので実印にて押印頂きます。

※申請内容により、他の書類が必要になる場合もございます。

建物の表題登記とは

建物を建てた時に最初にしなければならない登記です。

登記されていない建物(新築の家屋など)について、初めて登記簿の表題部を新設し,物理的状況(所在・種類・構造・床面積および所有者の住所・氏名)を明らかにする登記で、この手続きを経る事でその建物が自分の所有物である事を第三者にも主張でき、今まで無かった対象不動産の登記簿が初めて作成されます。

以前は、『建物表示登記(たてものひょうじとうき)』と言っていましたが、不動産登記法の改正により建物表題登記となりました。
また、登記をするのを忘れて数年経ったような建物を登記する場合でも建物表題登記といいます。
この場合はその数年前に実際の新築年月日で登記される事になります。

建物の表題登記に必要な書類

  • 01.建築確認申請書と確認済証
  • 02.工事完了引渡証明書
  • 03.工事人の資格証明書
  • 04.工事人の印鑑証明書
  • 05.請負契約書又は工事代金領収書
  • 06.住民票(法人の場合は資格証明書)
  • 07.申請人の印鑑証明書
  • 08.譲渡証明書
  • 09.不在籍不在住証明書
  • 10.仮換地証明書(保留地証明書・底地証明書)
  • 11.相続証明書
  • 12.(建物)固定資産税評価証明書
  • 13.委任状(認印で結構ですので署名、あるいは記名の上押印頂きます)
  • 14.建物図面・各階平面図


境界とは、土地と土地の所有権の境を指し、筆界とは地番の境を指す場合が多く、厳密には境界と筆界は別の意味になるのですが、 ここでは便宜上、筆界を境界と呼んでいます。

土地を売買する場合「だいたいそこら辺まで」と言って売買する人はまずいないでしょう。
いつの間にか自分の土地が目減りしていたり、隣家の塀が自分の庭に勝手に建っていたら誰だって困るはずです。

土地家屋調査士が土地の筆界をハッキリとさせます

土地家屋調査士とは、裁判外で土地の筆界を明らかにすることが出来る唯一の国家資格です。

不動産の物理的状況を正確に登記記録に反映させるため、必要な調査及び測量を行っています。
具体的には、不動産(土地又は建物)の物理的な状況を正確に把握するためにする調査や測量の事を言います。

例えば、土地の分筆登記であれば法務局に備え付けられた地図や地積測量図等の資料、現地の状況や隣接所有者の立会い等を経て公法上の筆界を確認し、その成果に基づき測量をすることになります。
祖先から受け継いだ土地の境界(筆界)が分からない、田畑を耕しているうちに誤って境界杭を抜いてしまった、隣の家から、境界がおかしいと言われた・・・等々
あるいは、今ある境界杭の位置の真偽を、後世の紛争予防のために関係者同士で確認しておきたいなど。

境界は相手方との境を決める物ですから必ず相手がいて、それは当事者同士で平等に管理しなければならない財産として法的に規定されています(民法223.224条)。
将来のトラブル回避のためにも、今のうちに境界の立会い、地積測量図の作成などをしておくことが必要です。

筆界特定制度について

筆界特定の手続きとは、土地一筆ごとの境界(筆界:ひっかい)を決定するための行政制度のことです。

筆界特定登記官が土地の所有権の登記名義人等の申請により、申請人・関係人等に意見及び資料を提出する機会を与えた上、外部専門家である「筆界調査委員」の意見を踏まえ、筆界の現地における位置を特定する不動産登記法上の制度である。
今までは土地の筆界(境界)について争いが生じた場合、筆界確定訴訟という裁判による解決しかなかったのですが、 新しい制度として「筆界特定制度(ひっかいとくていせいど)」が誕生しました。

この制度は土地の筆界を求める当事者が法務局にその申請をします。その後、法務局で所定の手続きを経て筆界特定委員を指名します。
※この筆界特定委員の一翼を担うのが土地家屋調査士です。

筆界特定委員は様々な角度から調査・測量を行い、そこから得られる意見を法務局の筆界特定登記官に提出します。
筆界特定登記官はこれらの資料や当事者の意見などを基に筆界を特定します。

以上が筆界特定制度のあらましです。
この登記官の筆界特定になお不服の場合は、 裁判所で従来の筆界特定訴訟を提起することになりますが、筆界特定委員の資料はそのまま裁判資料となるので 結果的に紛争の早期解決に役立つことになります。